「退職代行サービスを使うのは甘えなのだろうか?」
「退職代行の話をしたら、甘えと言われた」
「退職代行を使うことは甘えている人が使うもの?」
本記事は、そういった疑問や悩みを抱えている方への記事となります。結論からお伝えすると、「退職代行は甘え」ではありません。
とはいえ、それでも周りの人が甘えだと言っていたら、気になってしまうもの。退職代行は甘えではない理由について解説していきます。

- 案内人
『退職希望者』と『退職代行業者』の懸け橋になることが目標。自身の退職時の経験から退職希望者の悩みに寄り添い、安心して利用できる退職代行業者のみを紹介する。
「退職代行は甘え」と言っているのは誰?

本記事を読んでいる方は、誰かに「退職代行サービスを使うことは甘え」と言われたり、言葉を目にしたことがあるでしょう。誰が言っているのかによって、ニュアンスは異なります。
ポイントは、第三者が「退職代行は甘え」と言っている場合と、自身が退職代行が甘えと感じてしまう場合の2パターンある、というところです。
- 第三者が「退職代行は甘え」と言っている
- 自分自身が「退職代行は甘え」と思っている
他人が「退職代行が甘え」と言っているケース
「”誰か”が退職代行は甘えと言っていたので、そんな気がしてしまう」というパターンは、一番多いケースと言えるでしょう。これは誰が言ったかによって、ニュアンスが大きく変わってきます。
会社の上司・先輩・同僚が言っている場合
会社で一緒に働いている、上司・先輩・同僚が「退職代行が甘え」と言っていた場合です。「退職代行が甘え」というよりは「退職自体が甘え」というニュアンスも含まれている可能性があります。
恋人・友達が言っている場合
関係性がより深い、恋人・友達が「退職代行は甘え」と言っている場合はどうでしょうか。少なからず、あなたの事を気にかけている可能性が高いでしょう。しかし、彼らの言い分は「自分なら退職代行なんて使わなくても退職できる」という自信があることが前提となっていると考えた方が良いでしょう。
家族が言っている場合
更に両親やパートナーが「退職代行は甘え」と言っている場合は、「あなたにしっかりして欲しい」や「世間体が気になる」といった事情が含まれていることでしょう。
まったくの他人が言っている場合
テレビやSNSなどで「退職代行は甘え」という意見を見た、という場合です。意見の一つではありますが、言っている本人が必要なサービスとは感じてないケースが大半です。
自分自身が「退職代行は甘え」と思ってしまうケース
色々な立場の人が退職代行は甘え、と言っている現実に対して、自分自身もそう思ってしまうケースです。
世間体が気になる・非常識だと思われたくない
実際に、世の中には「退職代行は甘え」と思っている人がいます。そのため「そう思っている人がいるのだから、自分も同じ考えを持たなくてはならない」と考えてしまうケースです。
お世話になった人を裏切るようで怖い
仕事でお世話になった人に「挨拶もせずに退職はしたくない、できない」と考えてしまうケースです。最後はしっかりとした形で、仕事を終えたい律儀な人に多いケースと言えるでしょう。
逃げたような気持ちになりたくない
「自分自身がこの先生きて行く上で、ここで退職代行を使うのは甘え、退職代行を使ったら逃げだ」と思ってしまうケースです。わりと真面目な方が、そう考えてしまうことが多いでしょう。
退職代行が甘え、とは言えない4つの理由

「退職代行が甘え」と言っている人の立場によって、言葉に含まれる意味合いが変わります。その上で、退職代行が甘えとは言えない理由についてまとめました。大きく分けて4つの通りです。
- 理由1)退職を切り出せない人もいるから
- 理由2)退職代行は甘え、と洗脳される環境
- 理由3)退職代行が甘え、と思ってしまう時代
- 理由4)退職代行の需要が高まっているから
理由1)退職を切り出せない人もいるから
たったの一言、「会社を辞めます」と言うだけと思うかもしれません。ですが、性格上、どうしてもその一言が言えずに身を粉にするまで働きつづけてしまう、という人の傾向がこちらです。
優しく献身的な人
心優しい人は「あなたがいないとダメなんだ」と言われると、つい協力してしまい退職できない、といった事があります。心持ちが優しいことは素敵なことですが、自分よりも他人を優先していませんか?
怖くて言い出せない人
相手がパワハラや暴力行為をしていなくとも、怖くて声をかけられない人はいるはずです。パワハラされているわけでもないから、「自分が弱いんだ、甘えだ」と思ってしまうことでしょう。
我慢すればいいと思っている人
退職の意志を伝えたものの、しつこく交渉され「自分が我慢すればいい」と考えてしまう人です。甘えの反対は、けして我慢することではありません。
人によって価値観・性格・得意なことは異なる
退職代行が甘えなのかどうかは、自分が決めることです。自分の周りの人が全員同じことを言っていたとしても、正しいとは限りません。
人によって価値観は異なりますし、性格も異なります。そして、誰かが得意なことは、他の誰かが不得意とすることでもあります。
掃除や整理が得意な人もいれば不得意な人もいて、不得意な人向けに家事代行サービスも存在しています。不得意なことを得意な人に頼むのは、合理的なことです。人に伝えることが苦手な人、退職したいと言えない人もいて、そういった人向けのサービスがある。それは「甘え」とは言えないはずです。
理由2)退職代行は甘え、と洗脳される環境
明らかにおかしい環境の会社なのに、退職したくてもできないというケースは残念ながら一定数存在しています。こういった場合に、堂々と退職を言い出せないことは、「甘え」ではありません。
ハラスメント・暴力行為が蔓延している
どうしようもないパワハラやセクハラで、恐怖で退職の意志を伝えられないケースです。また、表沙汰にはなっていないが暴力行為があったり、仕事で家まで押しかけてこられたり、といった事も存在しています。
退職する意向を伝えたいのに「忙しいから話は後にして欲しい」と言われて聞く耳を持ってくれない、といったパターンも含まれます。
会社独自の文化や常識に影響されている
会社独自の文化や常識は、世間の常識とずれているケースが多々あります。「退職の意志を伝えたら、その日から無視された先輩がいる」など、社内全体の雰囲気として退職を認めない、といったケースです。
「退職することは良くないこと」というような会社独自の常識に影響されて、退職をうまく切り出せない環境の人もいるでしょう。
即日にでも退職したい、という状況の方はこちらの記事も参考にしてみてください。
理由3)退職代行が甘え、と思ってしまう時代
退職代行はまだ世に出て間もないサービスです。世間の認知も広くありません。新しいサービスや常識は、受け入れがたいものです。
新しいサービスは非難されやすい
新しいサービスは非難の対象にされがちです。あなたはiPhoneの初代が発売された時に、「キーボードと画面が一緒になっているなんて打ちづらい」などと非難されていた事実をご存知でしょうか?
スティーブ・ジョブズは新しいサービスを非難されていた当時「あなたの親指がiPhoneの使い方を学習していくでしょう」と答えています。iPhoneの今の状況はというと、言うまでもありませんよね。
時代によって常識は変わる
常識は、数年も経てば変わるものです。20年ほど前は「うつ病は甘え」と考える人もいましたし、「終身雇用は当たり前」の時代でした。退職代行サービスは世の中に出て、たった数年の新しいサービスです。数年経てば、退職代行に対する世間の考え方も変わっていく可能性は高いと言えます。
理由4)退職代行の需要が高まっているから
退職代行のサービスの利便性に目を付けた利用者が増えており、退職代行の需要も高まっています。また、退職代行の利用者数を年代別に見ると、30代や40代の方も多いのです。
退職代行は、けして「弱気な10代・20代に向けた若者向けのサービス」ではなく、全世代からの需要が高まっている、ということを物語っています。「退職代行が甘え」なのだとしたら、年々甘えている人が増えていることになってしまいます。
それでも退職代行が甘えだと思ってしまう人

退職代行は甘えとは言えない、ということを解説してきましたが、「それでも甘えだと思ってしまう・・・」という方もいるかもしれません。そんな方は、こちらを参考にしてみてください。
退職代行を使ったことを誰かに言う必要なし
退職代行を使うこと、使ったことを誰かに言う必要はありません。「甘えていると思われたくない、でも頼りたい・・・」と思っているのであれば、ぜひ利用してください。使うこと、使ったことを自らオープンにする必要性はありません。
新しい職場・家族に広まる可能性は極めて低い
退職代行業者が、本人が退職代行を使ったことを新しい職場や家族に伝えることはありません。仮にイジワルな前の職場の人が、現在の職場にわざわざ来て退職代行を使ったことを広めた場合、大抵の職場であれば「過去の職場があまりに悲惨だったんだな」と察し、同情することでしょう。
最優先すべきなのは「自分」
「どうしても退職代行は甘えと思ってしまう」ということは、仕方ありません。ただし、「最優先すべきなのは、いつも自分」であることは忘れないようにしましょう。
他人の目を気にしすぎたり仕事を優先するあまり、我慢して働き続け、気付いたら自分は身体を壊していた、といったことは絶対に避けなければなりません。
退職代行は甘えと思ってしまったとしてもOK

退職代行サービスは甘えとは言えない理由について、解説をしてきました。しかし、まだまだ浸透していないサービスですし、沢山の意見があるのも事実です。
退職代行を使いたいが、退職代行サービスを甘えだと思ってしまう、という人もいて当然です。
退職代行サービスの目的は、本人に代わり、退職を円滑に行うことです。甘えと割り切って使ってもいいのです。退職代行は甘えかどうかよりも、自分のために退職をスムーズに行える方法かどうか、というところを大事にしましょう。
以下の記事で退職代行マイスターがおすすめする退職代行サービスを紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。